顎関節症は全身にさまざまな弊害が及ぶ病気です。
顎の痛みだけで済めばまだ良いですが、残念ながら他に不調が起こるケースは多いです。
また顎関節症は内臓の異常につながったり、内臓の異常から引き起こされたりします。
ここからは、顎関節症と内臓の関係について解説したいと思います。
●顎関節症は胃腸への負担につながる
顎関節症を発症すると、胃腸に負担がかかることがあります。
顎が歪んでいると、顎の周囲にある唾液腺が圧迫されます。
よって唾液が正常に分泌されない可能性があります。
また唾液の分泌量減少は消化不良の第一歩です。
唾液には食べ物の消化を助ける消化酵素という成分が含まれています。
つまり分泌量が減ると消化がうまくされないということです。
消化不良は胃をはじめとする消化器官に負担をかけ、他の内臓の不調とも結びつきます。
●顎関節症と逆流性食道炎
顎関節症には逆流性食道炎のリスクもあります。
逆流性食道炎は、胃の内容物が食道に逆流する病気です。
食道と胃のつなぎ目にある下部食道括約筋という筋肉が緩むことで起こります。
胸が焼ける感じや、酸っぱいものが上がってくるという症状があります。
また顎関節症の方は、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしているケースも多いです。
こちらは顎関節症によるストレスや睡眠不足などが主な原因です。
このようなストレス、睡眠不足が強い方は夜間の胃酸分泌を促します。
この胃酸分泌が逆流性食道炎を引き起こします。
ちなみに逆流性食道炎が起こると、喉の違和感や声のかすれなどの症状も見られます。
●顎関節症と腎臓の関係
顎関節症は腎臓とも関係があります。
顎関節症の方の中には側頭骨(頭蓋骨の側面から底部)にズレや緊張が出る方もいます。
こちらのズレや緊張が顎の筋肉の緊張をつくり、痛みや開口障害などを引き起こします。
また側頭骨のズレや緊張が起こる主な理由としては、腎臓の機能低下が挙げられます。
腎臓が慢性的に機能不全の状態になると、側頭骨にズレが生じます。
具体的には右の腎臓が右の側頭骨、左の腎臓が左の側頭骨に悪影響を及ぼします。
つまり腎臓⇒側頭骨⇒顎関節という流れで症状が進行するということです。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・顎関節症になると唾液の分泌量が減少し、胃に負担をかけることがある
・顎関節症の方はストレスや睡眠不足のケースが多く、これが逆流性食道炎につながる
・逆流性食道炎は胸が焼ける感じや酸っぱいものが上がってくるなどの症状がある
・顎関節症につながる側頭骨のズレは、慢性的な腎臓の機能不全で発症する
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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