顎関節症について、顎の病気というイメージを持っている方は多いと思います。
実際顎関節の痛みや機能障害が主な症状のため、あながち間違いではありません。
しかし、顎関節が思わぬ弊害を生むこともあります。
逆に思わぬ症状から顎関節症を発症することも考えられます。
今回は顎関節症と親知らずの関係について解説します。
●親知らずの概要
親知らずは、前歯から数えて8番目に位置する奥歯です。
上顎と下顎の左右4本に生えます。
永久歯は通常15歳くらいまでに生え変わります。
一方親知らずは10代後半~20代後半に生えてきます。
ちなみに、親知らずはすべての方が4本生えてくるとは限りません。
生える本数は、顎の骨格やもともとの体質によって変わってきます。
親知らずが一切生えない場合、歯茎の下に隠れている場合などがあります。
●親知らずから顎関節症を発症するケース
親知らずが生えたことにより、顎関節症を発症するケースがあります。
現代人は食生活の影響もあり、顎が小さくなっています。
具体的には以前より硬いものを噛む機会が減り、顎が縮小している傾向にあります。
そのため親知らずが生えても顎にスペースが足りません。
結果、歯が横や斜めに生えてしまいます。
また小さい顎に親知らずが無理やり生えてくることで、顎の骨全体の負担がかかります。
その他親知らずによって噛み合わせが歪むことも、顎関節症の原因です。
噛み合わせが悪くなると片噛み癖がつき、顎がバランスを崩して顎関節症を発症します。
●親知らずを抜いた後顎関節症になることも
親知らずを抜歯した後、顎関節症を発症するケースもあります。
親知らずの抜歯後は口内に痛みや違和感が出ます。
場合によっては、ブラッシングなどができないほど強い痛みや違和感が生じます。
これによって口内のケアを怠ると、炎症が起きて顎関節症につながることがあります。
ただし、きちんとケアしていれば抜歯後に顎関節症が起こる心配は少ないです。
ちなみに親知らず抜歯後の顎関節症は、歯ぎしりによって発症することもあります。
そのためナイトガードなどのマウスピースは治療後も使用すべきです。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・親知らずは前歯から数えて8番目に位置する奥歯
・親知らずは他の永久歯より遅い10代後半~20代後半に生えてくる
・親知らずの萌出によって顎の骨に負担がかかると、顎関節症につながるおそれがある
・親知らずの治療後、ケアを怠ることで顎関節症を発症することもある
・抜歯後の歯ぎしりも顎関節症の原因の一つ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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