歯周病は、口内に問題が発生するだけでなく、心臓疾患や糖尿病など、さまざまな全身疾患につながることもある症状です。
また、歯周病と関わっている疾患の1つに、リウマチが挙げられます。
ここからは、リウマチの概要、歯周病とリウマチの関係性について解説したいと思います。
●リウマチの概要
歯周病と関係のあるリウマチは、関節リウマチとも呼ばれるもので、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が失われ、放置すると関節が変形してしまう病気です。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるところが、他の関節の病気とは異なる点です。
特に手足の関節に発生しやすく、左右の関節で同時に症状が出ることも珍しくありません。
また、リウマチは発熱や疲れ、食欲減退などの全身症状にもつながり、関節の炎症が肺や血管などにまで及ぶこともあります。
●歯周病とリウマチの関係性
歯周病と全身疾患の関係性については、これまで多くの研究が行われてきました。
そんな中、近年の研究では、リウマチの患者の中には、重度の歯周病を患っている方が多いというデータが出ています。
また、歯周病がリウマチの発症や進行に影響を及ぼしていることや、口内の細菌が関節内にまで移動していることもわかっていて、手首の関節骨破壊と歯槽骨破壊との間では、強い関連が見られます。
ちなみに、2015年の京都大学による研究では、歯周病を持つ関節痛患者は、歯周病のない患者に比べて、その後にリウマチと診断されるリスクが2.7倍高いということが判明しています。
●リウマチ治療薬が歯周病につながることも
歯周病を患っている方は、リウマチになりやすいというデータについて紹介しましたが、実はこちらには逆のパターンもあります。
リウマチで使用される治療薬には、免疫を抑える作用があります。
そのため、風邪などの感染症と同じく、歯周病にもかかりやすくなります。
また、治療薬の副作用には、口内にカンジダ菌が増えることにより、口腔カンジダ症が起こりやすくなったり、歯肉からの出血が起こりやすくなったりといったものがあります。
つまり、リウマチを治療することにより、歯周病につながることもあるということです。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・リウマチは関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が失われる病気
・リウマチの患者の中には、重度の歯周病を患っている方が多い
・歯周病を持つ関節痛患者は、歯周病のない患者よりもその後にリウマチと診断されるリスクが高い
・リウマチ治療薬の副作用で歯周病を発症することもある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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