インプラント治療は外科治療を行うものの、決して危険なものではありません。
適切な治療計画のもと、経験豊富な歯科医師が治療を行います。
しかし、インプラント治療後には副鼻腔炎を発症してしまうことがあります。
今回はこちらの原因や対処法などについて解説します。
●副鼻腔炎の概要
そもそも副鼻腔炎とは、鼻の奥にある副鼻腔という空洞が炎症を起こす疾患のことをいいます。
副鼻腔は前頭洞や篩骨洞、上顎洞などさまざまな部位に存在し、各部位で炎症が起こることがあります。
また副鼻腔炎を発症すると、鼻水が出たり、鼻づまりやいびきなどの症状が現れたりします。
さらに鼻水が喉に回る後鼻漏という症状や味覚障害、頭痛や発熱などを引き起こすこともあります。
もし鼻水が出ていなくても、顔が痛いなどの症状があれば、副鼻腔炎の可能性が考えられます。
●インプラント治療における副鼻腔炎のリスク
インプラント治療を受けるにあたって顎の骨が足りない方は、骨造成という骨の量を増やす手術を行います。
しかし上顎の骨造成を行う際、誤って上顎洞に傷がついてしまうと、細菌に感染して副鼻腔炎を発症することがあります。
また人工歯根を埋入する際にはドリルを使用しますが、このとき粘膜に傷がつくと副鼻腔炎のリスクが高まります。
さらに上顎の骨は薄いため、適切な位置に適切な力加減で埋入しなければ、突き破ってしまい副鼻腔炎につながる可能性があります。
ちなみに、インプラント治療後にインプラント周囲炎と副鼻腔炎を併発するケースもあります。
●インプラント治療後に副鼻腔炎を発症したらどうする?
副鼻腔炎を発症した場合は、それがインプラント治療によって引き起こされたものなのかを知るために、一度歯科クリニックに相談しましょう。
まずは鼻水などの症状を緩和したいという方は、先に耳鼻咽喉科を訪れても構いません。
また歯科医師に相談すれば、副鼻腔炎の症状を緩和させる抗生物質、痛み止めなどを処方してもらえることがあります。
これらは用法用量を守りつつ、症状が軽減されるまでしっかり服用しなければいけません。
ちなみに人工歯根が粘膜を突き破っている場合は、再手術を行います。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・副鼻腔炎とは、鼻の奥にある副鼻腔という空洞が炎症を起こす疾患のことをいう
・骨造成や人工歯根の埋入によって上顎洞や粘膜に傷がつくと、副鼻腔炎のリスクが高まる
・副鼻腔炎を発症した場合は歯科クリニックもしくは耳鼻咽喉科を受診する
・人工歯根が粘膜を突き破っている場合は再手術を行う
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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