顎関節症を発症した場合、痛みだけでなく食事や会話の不便さも生じることから、日常生活のストレスは溜まりやすくなります。
そのため、早めに治療を受けるべきですが、このとき選択する治療の一つに、“スプリント”というものがあります。
ここからは、顎関節症治療に用いるスプリントの概要やメリットなどを解説します。
●スプリントの概要
顎関節症の症状がまだ初期である場合は、顎の関節や咀嚼筋と噛み合わせの調和をはかることを目的に、夜寝るときにスプリントという装置を装着します。
こちらは、透明なプラスチック製のマウスピースのようなものであり、主に以下のような種類があります。
・前歯接触型
・全歯列接触型
・下顎前方整位型
前歯接触型は、上下いずれかもしくは両方の前歯を部分的に覆うもので、全歯列接触型は、上下いずれかもしくは両方の歯並び全体を覆うタイプです。
また、下顎前方整位型は、前歯の後方に下顎を適正な位置に誘導する出っ張りが付いています。
●スプリントのメリット
スプリントの一番のメリットは、就寝中の歯ぎしり、食いしばりなどによる顎関節への負担を軽減できるという点です。
これにより、顎関節が安定してくると、噛み合わせが少しずつ変化するのが目に見えてわかるようになります。
また、口周りの筋肉の緊張が改善されるのもメリットです。
口周りの筋肉が正常になることで、顔の見た目が良い方に変化したり、頭痛や肩こりといった顎関節症によって併発した症状を改善できたりします。
●スプリントの注意点
スプリントは、いわば就寝中に装着するナイトガードのようなものです。
睡眠時の歯ぎしりや食いしばりを軽減させることが主な目的であるため、日中に装着しても特に意味はありません。
装着したままだと、食事を摂ることはできませんし、会話にも大きな影響が出ます。
また、スプリントを使用する際には、稀に頭が痛むことがあります。
こちらは、装着に慣れていないことから出る痛みです。
このような頭痛の多くは、起床してから長くても1時間程度で治まりますが、一日中痛いという場合には、歯科クリニックで調整をしてもらわなければいけません。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・スプリントは、初期症状の顎関節症を治療する透明なマウスピース型の装置
・スプリントには前歯接触型、全歯列接触型、下顎前方整位型という種類がある
・スプリントを装着することで、顎関節の負担は軽減され、口周りの筋肉の緊張も緩和される
・スプリントは必ず就寝時に装着し、装着による頭痛がひどい場合は歯科クリニックに相談する
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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