顎関節症は顎周辺の痛みや違和感が出る病気ですが、実際は他にもいくつかの症状が見られます。
その一つが喉の痛みであり、こちらは日常生活に支障をきたす原因となるため、可能な限り早急に解決しなければいけません。
ここからは、顎関節症によって発生する喉の痛みについて解説したいと思います。
●顎関節症によって起こる喉の痛みの仕組み
顎周りには、下顎を動かす咀嚼筋の他、オトガイ舌骨筋や顎舌骨筋、顎二腹筋、茎突舌骨筋という舌骨上筋群があり、これらが下顎と首をつないでいます。
また、舌骨から下は、胸骨舌骨筋や胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋の舌骨下筋群でつながっています。
このように、下顎から喉にかけての広い範囲で筋肉がつながっているため、下顎が顎関節症によって歪むと、それにつながる筋肉にも当然影響が及びます。
さらに、舌骨は人体の骨の中で唯一、骨や軟骨と関節しておらず、筋肉にぶら下がるように付いているため、下顎の歪みで位置がずれると、喉につながる筋肉を無理に動かすことになり、喉の痛みにつながります。
●喉の異物感が出ることも
顎関節症により、顎の位置が後方にずれると、喉の異物感を起こすこともあります。
こちらは、食事を阻害する嚥下困難につながることもあるため、注意しなければいけません。
また、重症化すると嚥下困難だけでなく、咽頭痙攣などの呼吸困難、手足のしびれなどが現れることもあります。
ちなみに、こちらの異物感については、きついタートルネックを着たときのように、首を絞められている感じや、喉に飴玉がつっかえているような感じと例えられることがあります。
●顎関節症による喉の違和感は早急に改善しよう
喉の痛みや異物感については、顎関節症の治療を行うことで改善できる可能性があります。
具体的には、マウスピース状の装置を装着し、関節円板の位置を元に戻したり、噛み締め時の顎関節の負担を軽減したりできるスプリント療法、電気マッサージなどの理学療法、点滴注射で関節の中を洗浄する関節腔内洗浄療法などの治療を受けます。
また、関節円板の癒着が見られる場合は、外科的治療を行うこともあります。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・下顎から喉は広い範囲で筋肉がつながっているため、下顎が歪むとそれにつながる筋肉にも影響が出る
・下顎の歪みで舌骨がずれると、喉に負担がかかり痛みにつながることがある
・顎関節症により、喉の異物感や嚥下困難、手足のしびれなどにつながることもある
・喉の痛みや異物感については、顎関節症の治療を受ければ改善することがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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