顎関節症の症状に悩んでいる方は、痛みや異音、開口障害などの症状がひどく、自身の子どもには同じような思いはしてほしくないと考えるはずです。
では、顎関節症の症状について、親から子に遺伝することはあるのでしょうか?
今回は、こちらのポイントについて解説したいと思います。
●顎関節症は遺伝する?
顎関節症は、あくまで個人に現れる症状であるため、遺伝との関連性は低いとされています。
そのため、もし親御さんやその両親、兄弟などに顎関節症の方が多かったとしても、必ずしも子どもが顎関節症にかかるとは限りません。
つまり、先天性の顎関節症は存在しないということです。
また、両親と食生活などの生活習慣が似ていても、その子どもにおける顎関節症のリスクが高まることは考えにくいです。
顎関節症は、噛み合わせや顎関節の使い方など、人それぞれの癖や骨格の違いにより、発症の有無が決まるものです。
●歯並びは遺伝する
顎関節症の症状が、親御さんからそのまま子どもに遺伝することは考えにくいですが、一方で歯並びについては遺伝性があります。
例えば、前歯が閉じない開咬、下顎が小さくて歯が前に出る上顎前突、噛み合わせが深い過蓋咬合などは、親御さんから子どもに遺伝することが考えられます。
また、これらの不正咬合は、特に顎関節への負担が生じやすいタイプです。
そのため、歯並びが遺伝することにより、結果的に子どもが顎関節症を引き起こすリスクが高まる可能性はあります。
これらの歯並びや噛み合わせについては、子どもが将来的に顎関節症になるリスクを軽減するため、早めに歯科クリニックで矯正治療を受けさせるのが有効です。
●子どもの生活習慣にも注意しよう
親御さんの不正咬合が子どもに遺伝すると、顎関節症のリスクは高まりますが、子どもの生活習慣によっては、そのリスクがさらに上昇します。
例えば、食事の際、左右いずれかばかりで噛む癖があると、噛み合わせがさらに歪み、顎関節症につながりやすくなります。
また、睡眠中によく歯ぎしりをしている場合も、起きているうちに歯を食いしばってしまうとの同じくらい、歯や顎に負担がかかるため、親御さんは見つけ次第やめさせなければいけません。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・顎関節症そのものが親御さんから子どもに遺伝することは考えにくい
・開咬や上顎前突などの不正咬合は遺伝の可能性があり、これらは顎関節症の原因になり得る
・子どもに片噛み癖や歯ぎしりなどの癖がある場合も、顎関節症を発症しやすくなる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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