歯周病はさまざまな全身疾患につながる病気であり、こちらの弊害に悩んでいる方は多いです。
また、歯周病が原因で発症する病気の中には、いわゆる難病と呼ばれるものもあり、その1つに“バージャー病”が挙げられます。
ここからは、歯周病とバージャー病の関係を中心に解説したいと思います。
●バージャー病の概要
バージャー病は、手足の静脈の壁に炎症が起き、血管が細くなったり、血の塊である血栓ができたりすることで、血管が詰まってしまう病気です。
血管が塞がると、手足や指先の組織に血液が十分に流れ込まなくなる虚血症状が起き、さまざまな問題を引き起こします。
また、バージャー病の根本的な原因は明らかになっていません。
患者のうち9割は男性で、その大半が30~40代であり、近年は女性患者にも増加傾向が見られます。
ちなみに、こちらは国の難病指定に分類されている非常に重い病気です。
●バージャー病の主な症状
歯周病が原因で発症することのあるバージャー病には、主に以下のような症状があります。
・手足や指先の冷え、しびれ
・皮膚が白く変色する
・間欠性跛行(長時間歩くと痛みが出る症状)
・潰瘍 など
ちなみに、バージャー病による炎症や皮膚の痛み、潰瘍などが重症化すると、最悪の場合手足を切断しなければいけないこともあります。
●歯周病とバージャー病の関係
歯周病とバージャー病には、深い関連性があります。
これまでバージャー病にかかった方は、ほぼすべてが歯周病であると診断されていて、歯周病の進行具合は中度~重度でした。
また、痛みや潰瘍がある部分の血管から採血を行い、検査した結果、血液からは歯周病菌が検出された一方で、正常な箇所からは歯周病菌が検出されませんでした。
このことからも、歯周病菌がバージャー病を引き起こしていることがわかります。
歯周病菌には血栓をつくりやすく、皮膚の内側の細胞に侵入するという特徴があり、歯周病菌が口内にとどまらず、身体全体に行き渡ってしまった方は、最悪の場合バージャー病を引き起こすと見られています。
ちなみに、歯周病菌における細胞への侵入が心臓の近くで起これば心筋梗塞、脳の近くで起これば脳梗塞になる可能性があります。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・バージャー病は、手足の静脈の壁に炎症が起き、血栓によって血管が詰まる病気
・バージャー病が重症化すると、手足を切断しなければいけないこともある
・バージャー病にかかった方は、ほぼすべてが歯周病であると診断されている
・歯周病菌には血栓をつくりやすく、皮膚の内側の細胞に侵入するため、バージャー病を引き起こしやすい
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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