歯周病は、口内環境の悪化だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病など、さまざまな病気につながる可能性のあるものです。
また、中には歯周病が原因で、味覚障害を引き起こしてしまう方もいます。
ここからは、味覚障害の概要や、歯周病が味覚障害につながる仕組みなどについて解説します。
●味覚障害の概要
味覚障害とは、味に対する感度が低下したり、味を感じなくなったりすることをいいます。
また、口内には何もない、つまり何も食べていないにもかかわらず、塩味や苦味を感じたり、何を食べてもまずく感じたりするのも、味覚障害の一種です。
歯周病で発生する味覚障害は、何も食べていないにもかかわらず、変な味がするというケースが多く、こちらは自発性異常味覚と呼ばれます。
●歯周病が味覚障害につながる仕組み
重度の歯周病を患うと、気付かないうちに歯茎から膿や血が出ることがあります。
また、こちらが口の中に苦味を感じたり、鉄の味を感じたりする原因となります。
また、歯周病を発症している方の中には、口内が乾くドライマウスが原因の方もいますが、こちらも味覚障害につながりやすいです。
唾液は味物質を舌に運ぶ役割をしているため、唾液が減少することにより、味を感じにくくなってしまいます。
ちなみに、歯周病の方が口臭を気にして舌磨きをしすぎることも、味蕾が破壊され、味覚障害を発症することにつながるため、注意しなければいけません。
●味覚障害の対処法
歯周病から味覚障害を発症してしまった方は、何よりもまず歯周病治療を受けるべきです。
歯周病が進行していて、歯周基本治療だけでは改善が見込めない場合、歯周外科治療を行い、歯根面に付着しているプラークや歯石の除去を行います。
また、味覚障害は、歯周病以外が原因で発症することもあります。
代表的な原因が亜鉛不足であり、体内の亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が十分に行われず、味覚障害を引き起こすことがあります。
そのため、歯周病治療とあわせて、亜鉛を多く含む牛肉や牡蠣、チーズといった食品を摂ることもおすすめです。
ちなみに、身体に熱がこもることも味覚障害につながりやすいため、キュウリやトマト、白菜といった熱を冷ます食品も採り入れるとさらに効果的です。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯周病が原因で味覚障害が発生するケースがある
・歯周病で発生する味覚障害は、何も食べていないにもかかわらず、変な味がするというケースが多い
・歯周病に伴う歯茎からの膿や血、口内の乾燥などが味覚障害の主な原因
・歯周病治療や亜鉛の補給などで味覚障害はある程度改善できる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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