開咬とは、オープンバイトとも呼ばれるもので、前歯に上下方向の隙間ができる不正咬合のことをいいます。
奥歯でしっかり噛んだ際も、上下の前歯が噛み合わないため、日常生活で不便さを感じる場面も多いです。
また開咬の原因の一つに、骨格の問題が挙げられます。
今回はこちらの点を中心に解説します。
●開咬の原因は骨格?
すべてに当てはまるわけではありませんが、開咬が見られる原因として多いのが骨格の遺伝です。
こちらの場合は、顎の骨の形に問題が見られます。
両親や兄弟など、血縁関係のある方の中に開咬の方が含まれる場合、骨格の遺伝が原因の可能性が極めて高いです。
逆に血縁者に開咬の方がいない場合、指しゃぶりや舌癖といった子どもの頃の癖が原因になっていることが考えられます。
ちなみに開咬は、顎の骨が成長するにつれて徐々に症状が目立ち始めるため、永久歯が生え揃ってから開咬になるというケースも珍しくありません。
●開咬を放置するとどうなる?
開咬を治療せずそのままにしておくと、歯を失うリスクは極めて高くなります。
開咬の方は、まず奥歯へのダメージが大きくなります。
その後虫歯や破損を繰り返し、やがて抜歯をすることになります。
また奥歯を失うと、今度は前歯への負担が大きくなります。
最終的には柱を失った家の屋根のように、前に倒れてしまい、やがて抜け落ちるリスクが高まります。
もちろん、開咬になったすべての方が歯を失うわけではありません。
しかし実際に過去の調査では、8020(80歳で歯を20本残す取り組み)を達成した方の中に、開咬の噛み合わせが見られる方はいなかったというデータも発表されています。
●開咬の主な治療法
骨格的な変形がそれほど見られない場合は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正、筋機能療法(MFT)を並行して進めていきます。
一方骨格的な問題が大きく、矯正治療のみでは改善が難しい場合には、外科治療を伴うことがあります。
また外科治療の際には入院が必要であり、術前と術後の2回に分けて矯正治療が行われるのが一般的です。
ちなみに事前の精密検査で顎変形症と診断された場合、こちらの外科治療は保険診療になります。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・開咬の主な原因は骨格の遺伝
・開咬は顎の骨が成長するにつれて徐々に症状が目立ち始めるため、永久歯が生え揃ってから発症することもある
・開咬を治療せずに放置すると、歯を失うリスクが極めて高くなる
・骨格性の問題が大きい開咬は、矯正治療だけでなく外科治療も行う必要がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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