一般的な顎関節症の原因は、歯並びや噛み合わせの悪化、ストレスなどです。
一方、その他の原因で発生する顎関節症の一つに、外傷性顎関節炎というものがあります。
こちらは、場合によっては大掛かりな治療が治療になることもあります。
今回は、外傷性顎関節炎の原因や治療法などについて解説します。
●外傷性顎関節炎の概要
外傷性顎関節炎は、スポーツや転倒時に下顎をぶつけたことによって発症するものです。
下顎に強い衝撃を受けたことで、顎関節周囲に痛みや開口障害などが発症します。
原因は顎関節症とは異なりますが、症状は似通っています。
一般的な顎関節症とは違い、顎の外側にも痛みを生じますが、安静にしていれば数日程度で症状が治まるケースが多いです。
子どもの場合は頭が重いため、転倒することで外傷性顎関節炎を引き起こす可能性が高いです。
●外傷性顎関節炎の治療法
外傷性顎関節炎の主な治療法は、内服薬もしくは外用薬です。
顎関節症とは異なり、外部からの衝撃で炎症を起こす急性症状であるため、基本的には抗炎症作用のある薬で対応します。
具体的には、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、コルチコステロイド(炎症・腫れ・発赤・痛みなどを緩和する薬)が使用されます。
また、日常生活においては患部を温めたり、なるべくやわらかい食事を摂ったりすることでも症状が改善します。
その他、なるべく会話の機会を減らすなど、とにかく顎を動かさないことで痛みなどの症状は薄れていきます。
●外傷性顎関節炎に伴う下顎骨骨折について
外傷性顎関節炎の発症時、外部から受けた衝撃が極めて大きい場合は、下顎骨骨折につながることもあります。
下顎骨骨折は文字通り下顎の骨の骨折であり、発症すると噛み合わせに異常が出たり、口を開閉するのが不可能になったりします。
顎関節症の症状が重度にまで進行したようなイメージです。
また、下顎骨骨折は受傷後すぐに気づかず、数日経過してから噛み合わせがずれていることで気付くケースもあります。
もし骨折が見られるのであれば、歯科クリニックから口腔外科などに移り、精査や整復治療などを受けなければいけません。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・外傷性顎関節炎は、スポーツや転倒時に下顎をぶつけたことによって発症するもの
・通常の顎関節症のような顎の痛み、開口障害などを伴うことがある
・外傷性顎関節炎の主な治療法は、抗炎症作用のある薬の服用や塗布
・外傷性顎関節炎の発症時に受けた衝撃が大きい場合、下顎骨骨折につながることもある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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