歯周病にかかっている方は、強い口臭や歯茎の赤み、腫れなど、さまざまな口内の症状が出ます。
また、歯周病が原因で、何かしらの病気を併発し、それが発熱につながることも考えられます。
ここからは、歯周病が原因で発熱した場合に考えられる病気の特徴について解説したいと思います。
●誤嚥性肺炎
歯周病が原因で発熱した場合、誤嚥性肺炎を発症している可能性があります。
食べ物や飲み物、あるいは唾液などを飲み込むことを嚥下といいますが、健康な方であれば、嚥下をしたときに食べ物が口から食道を通り、胃に入っていきます。
しかし、嚥下機能が低下している場合、食べ物が口から気管に入ってしまいます。
こちらが誤嚥であり、細菌や唾液が食べ物などと一緒に誤嚥され、気管支や肺に入ることで発症するのが誤嚥性肺炎です。
また、歯周病菌が体内に入ることで、発熱や激しい咳、痰といった症状が出ることもあります。
●歯性感染症
歯周病が原因で発熱した場合、歯性感染症を発症していることも考えられます。
歯性感染症とは、主に虫歯や歯周病が原因で、細菌性の炎症が周囲の組織にまで波及してしまう疾患のことをいいます。
また、歯性感染症の感染経路は大きく分けて2つあります。
1つは、虫歯になり、歯の神経にまで進行したとき、そこから歯根や歯槽骨、周囲の組織にまで及ぶ経路です。
もう1つは、歯周ポケットから細菌が侵入する経路です。
歯茎や歯槽骨、顎骨などが腫れると、高熱につながることもあるため、その際には早急に病院を訪れる必要があります。
●感染性心内膜炎
感染性心内膜炎も、歯周病が原因で発熱した場合に考えられる病気の1つです。
こちらは、心臓の中にある弁、腱索、心臓の壁に細菌がつき、感染を起こすことです。
血液を経由し、全身に歯周病菌が行き渡ることで発症します。
また、こちらには全身の倦怠感、疲労感、体重の減少といった全身症状が伴いますが、もっとも多いのは発熱です。
ちなみに、感染性心内膜炎は、細菌のつく場所が心臓の中であることから、治療をしなければ、そのまま命を落とすこともある恐ろしい病気です。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯周病が原因で発熱した場合、誤嚥性肺炎を発症している可能性がある
・歯周病に伴う歯性感染症により、歯茎や歯槽骨、顎骨などが腫れると、高熱につながることがある
・歯周病に伴う感染性心内膜炎でもっとも多い症状は発熱
・感染性心内膜炎は、そのまま放置すると命を落とすこともある恐ろしい病気
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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