歯周病の大きな特徴としては、やはりあらゆる全身疾患を併発する可能性が高いという点です。
また歯周病と特に関係の深い疾患には糖尿病な度が挙げられますが、実は逆流性食道炎とも関係を持っています。
今回は、歯周病と逆流性食道炎の関係について解説します。
胃酸の逆流による口内pHの低下と細菌の増殖
逆流性食道炎によって強い酸性の胃酸が口まで上がってくると、通常は中性に保たれている口腔内が酸性に傾きます。
これにより、歯の表面を保護しているエナメル質が溶ける酸蝕症が引き起こされます。
また表面が荒れて傷ついた歯やその周囲には、プラークが付着しやすくなります。
さらに、酸性の環境は健康な常在菌のバランスを崩し、歯周病菌をはじめとする悪玉菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。
その結果、歯茎の炎症が誘発・悪化し、歯周病のリスクが急激に高まるという悪循環に陥ります。
唾液の防御機能低下と自律神経の乱れ
唾液には口腔内を洗浄し、酸を中和して細菌の増殖を抑える重要な防御機能があります。
しかし、逆流性食道炎の慢性的な不快感や胸焼けによるストレスは、自律神経のバランスを乱し、唾液の分泌量を減少させる原因になります。
また夜間に胃酸が逆流すると、体は酸を中和しようとして無意識に歯ぎしりや食いしばりを起こすことが分かっています。
この強い力が歯や歯茎に過度な負担をかけ、歯を支える骨や組織を弱めてしまいます。
唾液による抗菌作用の低下と物理的な負荷が重なることで、歯周病の進行がさらに加速することになります。
乱れた食習慣や喫煙などの共通するリスク因子
両疾患は、日々の生活習慣という根本的な共通の要因によって結びついています。
例えば脂っこい食事の摂りすぎや過食、就寝直前の食事は、胃圧を高めて胃酸を逆流させやすくすると同時に、口腔内の衛生状態を悪化させます。
また喫煙や過度な飲酒は、胃と食道をつなぐ筋肉を緩めて逆流を招くだけでなく、血管を収縮させて歯茎の免疫力を著しく低下させます。
さらに、ストレスや肥満も両方の病気を悪化させる大きな因子です。
このように、片方の病気を引き起こすライフスタイルは、必然的にもう片方の病気のリスクも引き上げてしまう関係にあります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・逆流性食道炎によって胃酸が上がってくると、歯が傷ついたり常在菌のバランスが崩れたりして歯周病のリスクが高まる
・逆流性食道炎によって唾液の減少や歯ぎしり、食いしばりが起こると、歯周病が悪化しやすい
・乱れた生活習慣や喫煙などは、歯周病と逆流性食道炎両方のリスクを高める
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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