人は年齢を重ねるにつれて、少しずつ咀嚼力が衰えていきます。
また、咀嚼力が弱まることで、十分に食べ物を細かくすることができず、食べ物が気管に流れ込む“誤嚥”という現象につながりやすくなります。
ここからは、咀嚼力の衰えを感じる方に向けて、おすすめの誤嚥対策について解説します。
●食材をなるべく細かく切る
咀嚼力が衰えていたり、歯の強さに不安があったりする方は、食材を丸のみしてしまっても問題のないよう、対策としてあらかじめ食材を細かく切っておくべきです。
具体的には、1cmを下回る大きさにまで小さくすることにより、誤嚥のリスクはほとんどなくなります。
ただし、食べ物の種類によっては、細かくしても誤嚥のリスクが残るため、注意してください。
例えば、パサパサしているゆで卵や焼き芋、喉や口内にくっつきやすい海藻類などは、慌てずゆっくりと食べることをおすすめします。
●とろみをつける
咀嚼力の衰えを感じる方は、誤嚥対策として食べ物にとろみをつけることも検討してください。
とろみと聞くと、多くの方は水溶き片栗粉をイメージするかと思いますが、他にもとろみの付け方は数多くあります。
例えば、ゼラチンで固めたり、山芋や練りゴマなど、元々ある程度とろみのある食材を調理したりすることで、誤嚥のリスクは下がります。
また、市販のとろみ剤というものも存在し、こちらはとろみを付けたいときにすぐ活用できるため、顎や歯の力が衰えている方にとっては非常に便利です。
●柔らかく煮込む
食材を鍋で柔らかく煮込むことも、咀嚼力が衰えている方にとっての誤嚥対策です。
特に肉や魚、野菜といった食材に関しては、可能な限り柔らかく煮込んだものを食べるようにしましょう。
また、煮込むと食材は柔らかくなりますが、こちらの調理には時間と手間がかかります。
このとき、調理時間を短くするには、材料を小さく切るのが効果的ですが、あまりに小さすぎると食材が溶けてなくなってしまうため、このような場合は1cmを下回るサイズではなく、一口大にするのがおすすめです。
ちなみに、食べ物を柔らかくするための調理法としては、煮る以外にも蒸す(魚など)、熱いうちにつぶす(芋類など)といった方法があります。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・咀嚼力が弱まることにより、食べ物が気管に流れ込む現象である誤嚥が起こりやすくなる
・咀嚼力が衰えている場合、誤嚥対策としてなるべく食材を小さく切るべき
・食材にとろみをつけることでも、誤嚥のリスクは下がる
・肉や魚、野菜などはできる限り柔らかくなるまで煮込むのがおすすめ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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