歯周病の発症率は虫歯よりも高く、この世でもっとも注意しなければならない口内疾患と言っても過言ではありません。
また歯周病の症状の一つに、歯肉溝浸出液が出てくるということが挙げられます。
今回は、歯肉溝浸出液の概要や役割、対策などについて解説します。
歯肉溝浸出液の概要
歯肉溝浸出液(しにくこうしんしゅつえき)は、歯と歯茎の境目にある歯肉溝という非常に浅い溝から滲みだしてくる液体です。
健康な状態でも少々存在しますが、歯周病などで歯茎に炎症が起こると量が増加し、ネバネバ感が増す傾向があります。
また歯肉溝浸出液の中のアミノ酸が歯周病菌をエサにして、さらに増殖するという悪循環が生まれます。
歯肉溝浸出液の役割
歯肉溝浸出液には、さまざまな役割があります。
歯肉溝浸出液には、白血球などの免疫細胞や血清成分が含まれていて、細菌の侵入を防ぎ、歯周組織を細菌から守る役割を担っています。
また歯周病の進行度や炎症の程度を客観的に評価するためのバイオマーカーとして、含まれる成分が研究されています。
バイオマーカーとは、生体内の物質や生理的指標のことをいいます。
多くの疾患では、血液や心拍数などがそれに該当します。
ちなみに歯肉溝浸出液の成分は、歯肉縁下という歯周ポケット内に形成される黒褐色の硬い歯石の石灰化に関与しています。
歯肉溝浸出液の対策
歯肉溝浸出液が出てきている状態は、決して歯茎が良い状態とは言えません。
このような状態を防ぐには、歯科クリニックでの対策が必須です。
歯科クリニックに通院すれば、歯周病の進行度を検査し、適切な治療計画が立てられます。
また歯周病や歯肉溝浸出液の原因となる歯石は、自分では除去できません。
歯科クリニックで専門的な機械を使用し、徹底的に除去してもらうことが大切です。
さらに、治療後も再発防止のために、定期的な歯科クリニックでのクリーニングを受けることが求められます。
もちろん、歯肉溝浸出液対策としては、自宅でのセルフケアも重要です。
歯科クリニックで指導された正しいブラッシング方法を実践し、プラークを毎日除去するだけでなく、禁煙やバランスの取れた食事なども実践すべきです。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯肉溝浸出液(しにくこうしんしゅつえき)は、歯と歯茎の境目にある歯肉溝という非常に浅い溝から滲みだしてくる液体
・歯肉溝浸出液には防御機能や診断マーカーなどとしての役割がある
・歯肉溝浸出液の中のアミノ酸が歯周病菌をエサにして、さらに増殖するという悪循環が生まれる
・歯肉溝浸出液の予防にはプロケアとセルフケアが必須
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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