ペリオプロは、歯周病治療薬として用いられるものです。
プラークや歯石といった歯周病の原因に作用し、歯茎を傷付けることなく治療することができます。
またペリオプロは、インプラント周囲炎の治療薬としても効果を発揮します。
今回はインプラント周囲炎の概要、ペリオプロが作用する仕組みなどを解説します。
●インプラント周囲炎とは?
インプラント周囲炎は、歯周病菌によってインプラントの周辺組織が炎症を起こしている状態です。
インプラントの人工歯は、天然歯に比べて抵抗力が弱いです。
そのため、一度細菌感染を起こすと急速に骨吸収が進行します。
また自覚症状が出にくいため、気付いたときには重症化しているケースがほとんどです。
日本医師学会のデータによると、インプラントの埋入後、3年以上経過した方の9.7%はインプラント周囲炎を発症しています。
●ペリオプロがインプラント周囲炎に効く仕組み
ペリオプロがインプラント周囲炎に効く仕組みは、歯周病に作用するときとほぼ変わりません。
インプラント周囲炎も歯周病と同じく、口腔内の細菌が原因で起こります。
またペリオプロは歯周病菌だけでなくこちらの細菌にも作用し、抗菌効果を発揮するため、インプラント周囲炎の治療にも有用性を示します。
薬剤で細菌を取り除くことで、少しずつインプラント付近の歯周組織の状態を改善させていきます。
インプラント周囲炎を放置すると骨吸収やインプラントの脱落、ひいては全身疾患にもつながるため、早めにペリオプロで治療することが望ましいです。
●ペリオプロでも改善しない場合は?
ペリオプロでも改善しないほど重度にまで進行しているインプラント周囲炎は、外科的治療で対処します。
外科的治療では、歯茎を切開してインプラント体(人工歯根)の表面を露出させ、インプラント体に付着した汚れやプラークを除去します。
このとき、歯茎の炎症部位を取り除くこともあります。
またインプラント体がぐらつくほどインプラント周囲炎が進行している場合は、インプラント体を抜去します。
顎の骨が残っている場合は、取り除いた後再びインプラント体を埋入することも可能です。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・インプラント周囲炎は、歯周病菌によってインプラントの周辺組織が炎症を起こしている状態
・ペリオプロは歯周病菌だけでなく、インプラント周囲炎の原因になる細菌にも作用する
・ペリオプロでも改善しないほど進行しているインプラント周囲炎は、外科的治療で対処する
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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