顎関節症の症状としては、顎の痛みや開口障害、開咬時の異音(クリック音)などがよく知られています。
また、他にも厄介な症状を引き起こすことがあり、これらは日常生活に大きな支障をきたすものです。
ここからは、あまり知られていない顎関節症の症状をいくつか解説したいと思います。
●首こり、肩こり
顎関節症を発症したことにより、首こりや肩こりを併発するケースは少なくありません。
首こりや肩こりの主な原因は、骨や関節の摩耗、変形、血行障害、筋肉の硬直、末しょう神経障害などですが、これらのうち骨や関節の摩耗、変形以外は、すべて顎関節症と関係があると言われています。
噛み合わせが悪化すると、咀嚼筋群とその周辺の筋肉が過度な緊張を起こしますが、こちらは咀嚼筋から僧帽筋、胸鎖乳突筋といった筋肉にも伝わります。
また、このように顎の筋肉の緊張が首や肩の筋肉に影響すると、血行が悪くなったり、筋肉痛につながったりして、首や肩のこりとして現れます。
●頭が重い
顎関節症に伴い、頭痛が発生することがありますが、こちらは片頭痛のように鋭く強い痛みのものだけでなく、頭全体が重くなり、スッキリしない不快感が続く頭痛もあります。
こちらは、頭蓋骨の歪みから来るものであり、顎関節症によって頭蓋骨がずれることで、脳内のくも膜下腔を流れる脳内脳脊髄液と呼ばれる、脳や神経の栄養となる髄液の循環が悪化します。
このようになると、脳内の圧力が高くなるため、脳の機能が低下し、頭が重い、ボーっとするなどの症状を感じるようになります。
さらに悪化すると、めまいを生じることもあります。
●顔、全身の歪み
顎関節症により、下顎のバランスが崩れると、口元だけでなく、目の大きさや耳の高さも左右非対称になるため、顔が歪むことがあります。
また、下顎は身体の中心に位置する部分で、頭部をバランス良く支えています。
そのため、下顎がずれて頭部の重心が崩れてしまうと、首や背中、腰といった部分の筋肉、骨、靭帯、関節のバランスも崩れてしまいます。
結果、全身の歪みを引き起こし、先ほども触れた首や肩のこりだけでなく、血流不順や猫背などにつながります。
●この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・顎関節症による顎の筋肉の緊張は、首や肩の筋肉にも伝わり、こりとなって現れることがある
・顎関節症によって頭蓋骨に歪みが生じると、脳の機能が低下し、頭が重くなる
・下顎のバランスが崩れると、顔だけでなく首や背中、腰部分の筋肉、骨、靭帯、関節のバランスも崩れる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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